メイク落としはいらなくなった??
新型コロナウイルス感染の影響で、「口紅」「チーク」「ファンデーション」などメイクアップ用品が売れなくなったといわれています。
日常的にマスクをつける習慣やテレワークの実施などにより、メイクをしないという方も実際に増えています。
メイクをしないから、メイク落としはいらない?
今回は、メイク落としの役割や選び方についてみていきたいと思います。
メイク落としの役割
メイク落としは、名前の通り、“メイクを落とす”ために使うスキンケア製品です。
「濃いメイクはしていないから」と洗顔料だけで、メイクを落とそうとしていませんか?
洗顔料とメイク落としはそれぞれ役割が違うので、どちらも欠かせず、組み合わせて使うことで、その後のケアによる美容成分の浸透力・持続力を高めます。
【メイク落とし】
油脂性の汚れ:メイクや毛穴の奥に詰まった皮脂汚れ(角栓)、など
【洗顔料】
水溶性の汚れ:汗やホコリ、古くなった角質など
※メイク落としが十分に洗い流せていないと肌トラブルを起こすこともあるので、ダブル洗顔が大切です。
洗浄力は強いほどいい?
洗浄力が強ければいいわけではありません。
メイク落ちがよくなるほど肌への負担も大きくなります。
けれど、肌にやさしいものがいいからとって、洗浄力の弱いタイプを選ぶとメイクが落としきれない場合もあります。
そこで、ウォータープルーフのコスメなどを使用した時は、その部分だけ専用のメイク落としを使うなど使い分けがおすすめ。
お化粧をしてない日もクレンジングが必要?
「メイクをしない日は、クレンジングはいらない」と思っていませんか?
ウォータープルーフタイプの日焼け止めは、洗顔だけでは落とすことができません。
日焼け止めを使った日も、クレンジングしましょう!
紫外線は、一年中降り注いでいて、室内にいても日焼けします!!
また、3月からは紫外線の量が増えてきますので、日焼け止めを使いましょう。
まつ毛エクステ(マツエク)をしている方は、メイク落としの成分に要注意!!
まつエクに使う接着剤(グルー)の成分も油分で、オイルタイプのメイク落としを使っていると、マツエクが取れやすくなります。
1度使って大丈夫でも、使い続けることによって接着力が弱まっていき、まつエクが取れてしまうこともあります。
⇒まつエクには、「 オイルフリー(オイルカット)のメイク落とし」を!!
※オイルタイプでもまつ毛エクステ対応の商品もあります
春先の肌荒れ
春先は、冬の寒さと乾燥によって、肌のうるおいバリア機能が低下している時期。
また、温かい日と、冬のような気温に逆戻りしたりと、一年のなかでももっとも天候が不安定な時期でもあります。
春の強風とともに 花粉、埃、黄砂などが皮ふ表面に付着することで肌トラブルの原因になることがあります。
※「花粉皮膚炎」という花粉が原因で起こる肌荒れもあります。花粉の飛散時期だけに肌のトラブルが起こり、それ以外の時期には症状がみられないという特徴があります。
春の肌荒れ予防は、「付着させない」「肌のバリア機能を保つ」こと。
1.付着させない
マスクやつばの広い帽子、スカーフなどで顔や首に花粉などが付着しないように防ぐ。
帰宅後は、洗顔、シャワーなどで、顔や髪の毛についた花粉などを全て洗い流してしまうのがベストです。
またこの時期の洗濯物は室内干しがおすすめ。
2.肌のバリア機能を保つ
肌に優しい洗浄成分で洗い、保湿成分配合のスキンケア製品を使い、しっかり保湿ケアをし、肌のバリア機能を保ちましょう。
鼻をかんだ後のケアでカサカサ知らず!?
鼻をかむときのティッシュとの摩擦も肌のバリア機能が崩れる原因となります。
鼻の周りがカサカサが気になる方は、鼻をかむときのティッシュを柔らかいものに変える。
鼻をかんだ後や、洗顔後のケアのとき、セラミドなどのうるおい成分が入った美容液やクリームなどで保湿することがおすすめ。
皮膚の基礎知識-3 潤いを保つ仕組み
肌にはバリア機能・保湿機能があります。これらのはたらきによって肌の乾燥を防ぎ、外部からの刺激に強い皮膚を保ちます。
肌のうるおいの成分、「皮脂膜」、「NMF」、「細胞間脂質」についてみていきましょう。
皮脂腺から分泌された皮脂と、汗腺から分泌された汗などが混じりあってできていて、表面からの過剰な水分の蒸散を防ぎます。
皮脂膜が適度にあると肌はしっとりとうるおいます。
多すぎると、脂っぽく、汚れがつきやすい、ニキビができやすいなどのトラブルが起こりがちです。
少なすぎる場合は、カサつき、肌を保護する力も弱まります。
「天然保湿因子」ともいい、角層細胞内でケラチン線維※2に包まれるように存在しています。
NMFの成分の約半分はアミノ酸と、アミノ酸から作られる成分で、プロリン・セリン・グリシン・アラニンなどが多おく含まれています。
※2ケラチン線維
タンパク質(アミノ酸)からできていて、外的ストレスによって糖化や酸化を受けると、壊れたり劣化しNMFを角質細胞内に留めておくことができなくなる。NMFが流出すると角質層内のアミノ酸の量が減ってしまう。
ケラチン、NMFは、角化の過程で作られています。
角層細胞の間を埋めるように存在しています。
セラミド、コレステロール、脂肪酸などで構成されていて、脂質の層と水分子の層が、交互に規則正しく何層も重なりあう「ラメラ構造」という層状構造を形成しています。
【セラミド】
セラミドは、「スフィンゴ脂質」という特殊な脂質の1つで、細胞間脂質の多くを占めています。脂質でありながら、水となじみやすい部分を持っているため、水の分子と共に、ラメラ構造をつくることができます。
セラミドは、加齢によって減少することが知られています。